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腰椎椎間板ヘルニアと牽引

腰椎椎間板ヘルニアの理学療法は、電気や温熱などの物理的な方法で痛みを軽減したり、筋肉の緊張を和らげたり、機能の向上を図るものです。腰椎椎間板ヘルニアの療法を正しく行うことにより、かなりの効果が期待できます。


●骨盤牽引
腰椎椎間板ヘルニアの治療といえば、すぐに腰の牽引を思い浮かべる方が多いと思いますが、本当に腰椎椎間板ヘルニアに有用か否かについては賛否両論です。

素人の方は飛び出したヘルニア塊が牽引することで元の位置に戻rり、腰椎椎間板ヘルニアの痛みを緩和できると考えておられるようですが、残念ながらそのようなことは起こりません。

この療法が始められた頃には、狭くなった椎間板が元に戻るのではないかと考えられ、いろいろな計測も行われましたが、元に戻るようなことはないとわかりました。

疾病のために緊張して収縮した筋肉や靭帯をゆるめ、脊柱管後方を拡大させることで、飛び出したヘルニア塊により狭くなった脊髄や神経のスペースを広げることです。

ヘルニア塊と神経との位置関係を変えることにより、椎間板にかかる圧迫力を軽くすることを目的として行われるものなのです。腰椎椎間板ヘルニアの中でも特に腰痛に対しては、骨盤にベルトをかけて足のほうに引く療法をよく使います。

強い腰痛のときには入院してもらい、ベッド上で、重りで、腰を足の方に引く持続牽引を行います。しかし、この療法でヘルニア塊が引っ込むというようなものではなく、安静のための一手段であり、緊張した脊柱筋をゆっくり伸ばしていくといった効果が主なものです。

外来では、「間欠牽引」といって、電気仕掛けで引いては休むことの繰り返しを行います。この時の引く強さは、体重の二分の一から三分の一ほどの重さです。

こうすることで、緊張している脊柱筋は周期的に伸ばされることになり、同時にマッサージ効果も期待できます。また、固くなっている椎間関節の関節包を伸ばす効果もあります。

この療法を受けた多くの方は、終わったあと「気持よかった」と言います。しかし、腰椎椎間板ヘルニアに対する骨盤牽引の本当の作用はまだよくわかっていません。